コアバリュー×EQで挑戦する 「高め合う文化」後編

コアバリュー×EQで挑戦する

「高め合う文化」後編


2016年から、弊社アイズプラスがEQを活用した人材開発・組織開発で関わらせていただいている株式会社コンカー。2018年からは「日本版 働きがいのある会社ランキング(調査:Great Place To Work®︎)」で3年連続の1位を獲得され、EQによって企業のコアバリューの浸透や社員一人一人の成長・組織の成長に成果が表れて来ています。そんな株式会社コンカーの人事担当者である神戸直樹さんに弊社代表 池照がインタビューしました。後編では、会社の成長に対してEQがどのように貢献できるか、また、コロナ禍によるリモートワーク下で実施したオンラインEQトレーニングの結果などについてお話を伺いました。



お客様も自分達もHappyになるためのEQ

池照: 「人が経営戦略の中心」と掲げている会社は多いですが、御社の施策の徹底ぶりにはいつも驚かされていて、関わる私が感銘を受けています。

神戸さん: そうですね。三村の考え方が「人こそが経営戦略」として、採用でも研修においても、そこを第1としています。“お客様をハッピーに”というのはどこの企業も言っていることだと思うのですが、ただお客様だけでなく、自分達もハッピーなる。そこを大事にしていかないと会社は大きくはなっても健全にはならないと思いますので、そんな考え方が表れているんです。

池照: まず自分自身・自分達にベクトルを向けるっていうのは、このEQの開発の最も根幹となる部分です。誰かをハッピーにするなら、まず自分自身がハッピーであること、EQはここからスタートするんです。そこからお客様に、仲間に、上司にと外への影響力発揮をさせていくんですね。まずは自分が起点になっていることに共感いただくと、EQの開発はどんどん進んでいきます。

神戸さん: コンカーの場合は、このコアバリュー自体も社員が考えてつくり、それを文言化するのが三村の仕事という形なのです。だから、自分達からスタートしているんですよね。

池照: そうなんですね! コアバリューは定期的に見直しをしたりするんですか?

神戸さん: 年に一度、社員全員が参加するオフサイトミーティングがあります。テーマを決めてグループワークで意見を出したり課題解決したりするんです。コアバリューに関しては、2年ほど前にこのオフサイトミーティングで作成しています。

池照: 今後も、ますますこのコアバリューの浸透を中心に施策を進めていかれると思いますが、組織開発分野などでより注力していきたいポイントなどはありますか?

神戸さん: はい。弊社も近い将来には300人を超える組織になりますので、組織開発は避けて通れないテーマです。マネージャー育成はもちろん進めておりますが、やはり個人の成長なくしては会社の成長はありません。個人の成長支援をとにかく進めます。現時点では、全社員向けの研修と部署別研修という形で実践しています。全社員向けは各個人の能力アップに向けたもの、部署別の方はどちらかと言えば各部門で必要とされるスキルを上げていくものとしています。この両方のレベルを上げていくことが、今後300人、500人という体制になった時に、組織として力を発揮するものになると考えています。

池照: 組織としても大きくなっていくことは間違いありませんが、やはり個に着目して開発を進めるという視点が、結果的に持続的な組織の力になりますね。本当に300人、500人という体制になった際に、社員がベクトルを同じくしながらも、それぞれが持つ力を発揮するには、コアバリューが根っこで共有化されていることが非常に大きな差を生むと思うんです。たとえ表す言葉が互いに違ったとしても、共感するバリューが同じなら相互に信頼がありながら前に進むことができますから。


リモートワーク下での人材・組織開発のために

池照: 今年はコロナ禍の中で人材育成や組織開発を実施されていると思います。皆さんがリモートになった中での施策展開において、何か変化したことや気を付けていることはありますか?

神戸さん: 弊社は2月末から在宅勤務が始まりましたので、まず全社に導入したのがeラーニングです。オンラインでできるもので、かつ成果に結びつくものを、現在は検証しながら進めています。

池照: EQトレーニングも昨年まではずっとリアルで賑やかに実施していたのですが、今年は初めてオンラインでしたね。目的や大枠は同じでしたが、一部オンライン用に演習などをカスタマイズしました。神戸さんからご覧になって、違いや改善できるポイントなどあれば、ぜひ教えていただけますか?

神戸さん: 違和感は何も感じませんでしたね。内容はもちろんですが、オンライントレーニングとしてのアイズプラス様のチームワークも素晴らしくて、講師とコーディネーターの方の連携がとてもスムースで感心しました。もちろん、現場からもオンラインになったことでのネガティブな声も一切出ていませんし、むしろリモートの中でも池照さんの身振り手振りの大きさが分かりやすかったなんて声が出てたくらいですから(笑)。

池照: ありがとうございます(笑)。今年になって私達もそこはいい機会で学ばせていただいているんです。去年までのように私一人が会場に行ってやるよりも、今回からはチームでご一緒できることをポジティブに捉えて、いろいろ挑戦しているんですよ。そもそもEQは感情を扱うので、「オンラインでは無理なんじゃないか」と思われることもあるのですが、この環境下だからこそ一人一人が自分の感情に向き合うことができる部分もあります。より本質的になれる部分もあります。この環境はしばらく続くと予測される中で、感情とコミュニケーションについて考える良い機会であり、考えて実践すること自体が開発なんだと思います。


EQを育てる。感情こそが成長戦略

神戸さん: EQトレーニングは、本当に実施する度に参加社員から好評を得ております。ぜひ継続実施したいですし、さらに一歩進んだ内容なども企画したいと思っています。実際に社員からも「EQを継続して学ぶ」「感情をもっと学びたい」「先の勉強をしたい」という声も出ていますので、ぜひ次のステップを一緒に企画できたらと思っています。

池照: はい、ぜひ進めていきましょう! 本日は、ありがとうございました。



池照からの一言

人事制度作りの段階から、「人材こそ最大の経営戦略」という経営方針を1ミリもずらさない姿勢と、それを支える「働きがいのある会社」をつくる数々の施策や周囲の巻き込みには、徹底したものがありました。コンカーが継続して「働きがいのある会社」で1位を取り続けるのは、3つの要素があるからです。

①企業理念・バリューを明確に示し、メッセージを発信し続けること
②組織内の関わり合い(コミュニケーション)を常に質量ともに向上させること
③社員一人ひとりが成長実感機会をつくること

現在ご一緒しているEQ(感情知性)は、“自己の感情や思考をマネジメントするとともに、他人や周囲の感情に適切にはたらきかけることこと”であり、トレーニングではアセスメントの活用によってこの能力の自分の位置を図り、コンカーのコアバリュー項目をベースにガイドを示しながら一人ひとり能力を開発しています。

このトレーニング開発の過程では、トレーニングを一緒に受ける仲間(ピア)とともに相互に能力開発に関わる仕組みを導入しています。つまり、①企業理念やバリューをベースに、③成長実感できる能力開発を導入し、その過程で②相互に関わりながらコミュニケーション量を増やすことを実践しているのです。

そしてもう一つの秘訣は、社員の皆さんが「働きがい」を三村社長が目指し共感する項目としてだけでなく、彼らのコアバリューの中にもある「自分ごと」としてとらえていることです。 “目指す先は一緒だから、すべては自分ごと”、これが自分たちのいる場を自分たちで「働きがいのある会社」にしていく行動なのだと思います。




今回の記事は7分動画にもしています

コアバリュー×EQで挑戦する 「高め合う文化」7分動画 YouTube URL→https://youtu.be/XYa8VKyGOzc

プロフィール

神戸 直樹 株式会社コンカー 管理部 タレントアクイジション&デベロップメントチーム マネージャー 2017年入社。採用・研修業務を中心に従事。過去2社にて人事経験(採用、制度設計・運用など)を経て現職。 現在は特に研修領域の業務に注力。今年度4名のチームとなり、リモートワーク下においてチームマネジメントに尽力中。 ※役職名は取材当時のものです


アイズプラスからのご紹介

アイズプラスでは、EQ(感情知性)を人材開発、組織開発、人事制度設計に導入し、
以下のような組織目的達成のお手伝いをしています。

・企業理念の策定、浸透支援
・リーダーシップ開発/リーダー育成
・ダイバーシティ&インクルージョン/多様性施策構築、浸透支援
・エンゲージメント施策、タレントマネジメント施策構築と浸透支援
・「心豊かに働く」をベースとした人事制度の構築
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